※1歳未満の乳児にはハチミツを与えないでください!
ボツリヌス症の危険があるからです。https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000161461.html
ドイツの小児科で
患者側として経験したドイツの医療事情?です。
息子の入園前健診を受けに小児科へ行ってきました。
ドイツでは、入園前の健康チェックは必須で医師の証明が必要なことがほとんどです。私の住む州では、麻疹の予防接種はきちんと受けていないと入園できません。
息子はその数週間前から咳がひどく、治ってはぶり返す風邪を引き続けていました。受診の前日には少し熱もある感じでしたが、いつも適当にパパッと診るだけの先生なので入園許可は出るだろうと考えていました。
でもそういう日に限ってしっかり診てくれる先生に当たるんですよね。
聴診で心音が速いことから発熱している事がバレてしまいました。
結局、来週から入園できますよという書類は書いてもらえず、3日後再診になりました。
さらに聴診上、気管支炎を起こしていることも判明。
どおりで咳がひどいわけだ。
「この先生、ちゃんと診てくれてるわぁ」と思って感心していると、
気管支炎だから、ハチミツ飲んで、しっかり休ませてあげて!
いただいた処方?
・ハチミツ スプーン1杯 1日数回
・十分な睡眠
噂には聞いていましたが、「本当に自然療法みたいなことするんだ!!」とビックリしました。
基本的に、風邪や発熱くらいでは病院には連れて行かない我が家も自然療法と言えばそうなのですが、面白いですね。日本と全然違いますよね。
日本だったら、マイコプラズマやRSウイルスなどを調べて、吸入や気管支を広げるお薬、痰を出しやすくするお薬が処方されるんじゃないでしょうか。
でも好きですね。ドイツのこういうところ。
見極めは大事ですが、何でもかんでも薬処方というのは違う気がしますし。
ハチミツ効果で咳も改善し、3日後の再診では無事に入園許可をいただきました。
この時は、いつもの適当先生だった…
ちなみに、”多少のことでは病院に行かない、連れてかない” というのは医療従事者あるあるのようです。お勧めしませんが。
ハチミツは咳止めになるのか
なんとなく喉に良いイメージのハチミツ。
実際にいくつも論文があって、一定の効果はあるようです。効果がある理由ははっきりしていないようですが、抗酸化作用や甘味を感じる神経と咳との関連性などが考えられているそうです。
複数の報告をまとめると、
注意点
咳に対してハチミツを摂取し、様子を見るのは急性期の数日間のみにしておきましょう。
症状が長引く時には、きちんと医療機関を受診することが大切です。
発熱の有無や呼吸の状態(ゼイゼイ、ヒューヒュー鳴っていないか)といった全身の様子も注意してみてあげてください。
そして繰り返しになりますが、1歳未満のお子さんにはハチミツを与えないようにしてください。
【参考】
1. Honey for acute cough in children
Oduwole O, et al. Cochrane Database Syst Rev. 2018 Apr 10;4(4):CD007094.
2. Effect of honey, dextromethorphan, and no treatment on nocturnal cough and sleep quality for coughing children and their parents
Paul IM, et al. Arch Pediatr Adolesc Med. 2007 Dec;161(12):1140-6.
3. 厚生労働省 ハチミツを与えるのは1歳をすぎてから。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000161461.html
4. 消費者庁 ハチミツによる乳児のボツリヌス症
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/food_safety/food_safety_portal/topics/topics_001/
5. 蜂蜜は咳や風邪の症状を和らげることができるのか?
https://search.anamne.com/columns/honey
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